データ タイプ

Spectrum™ Technology Platform では、さまざまな数値、文字列、および複合データ タイプがサポートされています。実行する処理の種類に応じて、これらのデータ タイプを使用できます。住所検証データフローの場合は、文字列データ タイプだけで済ますこともできます。算術計算を含むデータフローの場合は、数値または Boolean データ タイプを使用できます。空間処理を実行するデータフローの場合は、複合データ タイプを使用できます。これらを組み合わせたデータフローの場合は、さまざまなデータ タイプを使用できます。

Spectrum™ Technology Platform では、以下のデータ タイプがサポートされています。

bigdecimal
小数点以下 38 桁の精度をサポートする数値データ タイプ。高い精度が必要な算術計算で使用されるデータ (特に金融データ) には、このデータ タイプを使用してください。bigdecimal データ タイプは、double データ タイプより正確な計算をサポートします。
boolean
true と false の 2 つの値を持つ論理タイプ。
bytearray
バイトの配列 (リスト)。
注: bytearray は REST サービスの入力としてはサポートされていません。
date
月、日、年を含むデータ タイプ。例: 2012-01-30、January 30, 2012。デフォルトの日付の形式は Management Console で指定できます。
datetime
月、日、年、時、分、秒を含むデータ タイプ。例: 2012/01/30 6:15 PM。
double
正と負の倍精度数を含む数値データ タイプ。値の範囲は、2-1074 ~ (2-2-52)×21023。指数表記すると、値の範囲は、-1.79769313486232E+308 ~ 1.79769313486232E+308 となります。
float
正と負の単精度数を含む数値データ タイプ。値の範囲は、2-149 ~ (2-223)×2127。指数表記すると、値の範囲は、-3.402823E+38 ~ 3.402823E+38 となります。
integer
正と負の整数を含む数値データ タイプ。値の範囲は、-231 (-2,147,483,648) ~ 231-1 (2,147,483,647)。
list
厳密に言えば、リストはデータ タイプではありません。しかし、フィールドが階層データを含む場合、"リスト" フィールドとして扱われます。Spectrum™ Technology Platform では、リストは複数の値で構成されるデータのコレクションです。例えば、Names フィールドには名前の値のリストを含めることができます。これは、XML 構造では次のように表すことができます。
<Names>
    <Name>John Smith</Name>
    <Name>Ann Fowler</Name>
</Names>
XML のリスト データ タイプが複数の値で構成される単純データ タイプであるのに対し、Spectrum™ Technology Platform のリスト データ タイプは XML の複合データ タイプに似ているという点で、Spectrum™ Technology Platform のリスト データ タイプは XML スキーマのリスト データ タイプと異なることに注意してください。
long
正と負の整数を含む数値データ タイプ。値の範囲は、-263 (-9,223,372,036,854,775,808) ~ 263-1 (9,223,372,036,854,775,807)。
string
文字シーケンス。
time
時刻を含むデータ タイプ。例: 21:15:59 or 9:15:59 PM。

フィールドのデータ タイプの指定

次の場合にフィールドのデータ タイプを指定できます。
  • ソース ステージ: データフローの開始時にデータ タイプを設定し、後のデータフローでデータ タイプを変換する必要がないようにできます。Read from DB の場合はデータ タイプは自動的に選択されて変更できないことに注意してください。
  • シンク ステージ: データ タイプを指定すると、データフローによって返されるデータ フォーマットを制御できます。Write to DB の場合はデータ タイプは自動的に選択されて変更できないことに注意してください。
  • Transformer ステージ: カスタム スクリプトを使用する場合、このステージでデータ タイプを指定できます。
  • Math ステージと Group Statistics ステージ: これらのステージでは算術計算が実行されるので、特定の数値データ タイプの使用を選択すると、除算演算の精度など、計算の結果に影響する場合があります。ステージへの入力フィールドのデータ タイプとは異なるデータ タイプをフィールドに対して指定した場合、「自動データ タイプ変換」で説明するように、下流のチャネルでフィールドが指定のタイプに自動的に変換されます。
注: 各ステージは異なるデータ タイプをサポートします。各ステージでサポートされるデータ タイプの詳細については、ステージのドキュメントを参照してください。